木を撮る(1)

なみへいの遊山デジカメ談義も心ならずもここ1年ほど留守にしてしまった。今回は木をテーマに取り上げてみたがいっぺんにと言うとつい億劫になるので数回に分けてこのテーマに挑戦することにする。

風景写真では必ずと言って良いくらい木が入ってくる。また木に咲く花や実は数多く写真に撮られる。でも木そのものをテーマに撮ることはあまり多くは無い。かく言う私も実は木を撮るのは苦手である。と言うかそれほど木に興味がある訳でもないし知識がある訳でもない。しかし長年撮りためた画像を見ていると木の表現で何かが言えそうな気もして来た。いくつかの作例について自分なりの感想を述べてみる。

いきなり驚かすような写真で恐縮だが、これはもう10年も昔に撮ったケヤキである。まだ寒が早春の気配が感じられる2月、裸のケヤキの木肌が美しいと思ったので素直に真正面からカメラを向けた。夜来の雨があがって林は靄っていたが濡れた木肌はあっと思うほどきれいだった。乾いた何時もの木肌は白く味気ないがこの時は生命に満ち溢れた艶やかな肌だった。カメラは斜に構えるより堂々と真正面から狙いを大きくとると迫力が出る。左右の僅かな空間だけで林の中であることは十分わかる。
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真正面から撮るという意味では次の二例も参考になろう。最初の画像は広い野に立つ茶に紅葉したクヌギの大木、二番目はテニスコートに植栽されたこれもきれいに紅葉した楓(モミジバフウ)である。木全体を写したくなるものだがカメラを引いてしまうと迫力が無くなる。全体を入れなくても見る人は木全体を想像してくれるものだ。見る人に想像力を働かせる、それが狙い目である。画面の8割を木が占め、下部の小さなスペースで背景を見せる。木のある環境の説明はそれで十分なのである。
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次の例は公園のアメリカスズカケノキであるがこれは「引き算」で登場させたことがあるのでこれ以上の説明は省略する。
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とは言うものの木全体を撮ることも無いわけではない。次の例は銀杏の黄葉であるが、これはまったく逆に黄色い銀杏を小さく画面の真ん中に入れることで美しい落葉の黄に目が行くことを期待した。左の桜の木は無くもがなと言いたいところだ。
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by namiheiki | 2008-12-09 17:31 | デジカメ談義
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