引算

「写真は引算の芸術」と言ったのはたしか緑川洋一だったと思う。カメラは正直だからあるものは何でもそのまま写し込んでしまう。その結果主題が薄められて意図のはっきりしないごちゃごちゃした写真になってしまう。だから如何に無駄なものを省略するかがポイントになる。

望遠レンズやマクロレンズによるぼかし効果や単純化はよく知られているが、雪、霧などの自然現象を利用するともっと幅広い表現が可能になる。でも雪や霧の日は多くはないのでチャンスを捉えるにはそれなりの努力が必要になる。私は天気予報に気をつけている。年寄りの特権で暇だけはある。雪の朝、霧の朝は早起きする。見慣れた風景は一変して幻想的な美しさを見せてくれる。わずらわしい人や車にも邪魔されることなく撮影に時を忘れる。

桜も終わりに近づいた4月14日の朝方、気温が下がって目の前でみるみると霧が出現した。平凡だった桜の木がピンクの逆光に浮き上がって妖しく輝いた。霧がバックのごちゃごちゃをベールに包んでくれたのである。

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同じ日に撮った「菜の花畑」、何と言うことのない平凡な写真だが一様に乳白色のバックで北海道のように広い雰囲気になった。
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古い写真だが雪と霧の写真の例、霧の中では逆光でもどぎつさは出ないで明るく光輝く写真が撮れる。
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霧の写真はギャラリーなみへい、見沼田んぼの「川霧」にふんだんに出て来ます。霧、雪以外にも省略の工夫はいろいろありますがまたの機会に。
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by namiheiki | 2005-04-27 14:19 | デジカメ談義
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